エブリィ(DA52V)のラジエーターとファン交換
釣り専用車として194,000㎞活躍してくれたスズキのエブリィ(DA52V)がオーバーヒートしてしまった。修理しましたのでメモしておきます。
- 車名:エブリィ
- 年式:平成12年
- 車体番号:DA52V-16××××
- 型式:GD-DA52V
- 原動機:F6A
- 型式指定番号:09297
- 類別区分番号:0169
オーバーヒートの時の様子と現在の症状
猛暑の7月。渓流釣りへ出かけるべくポイントへ向かって車を走らせると、わずか10分ほど走ったところで水温計の針が「H」の所まで振り切っている。なにげなくメーターを見たので早めに気付けたけど、そのまま走り続けていたら完全にエンジンが焼けていただろう・・。急いで路肩に停車しボンネットを開けラジエーターを確認すると、サブタンクの中のクーラントがボコボコと沸騰している。オーバーヒートです。
熱が冷えるのを1時間ほどまってからエンジンをかけると自走できそうだったので、ハザードをたきながら時速30㎞ぐらいの速度でゆっくり走って帰宅しました。
次の日、原因を調べるため再度エンジンをかけてしばらく暖機運転で様子をみていると、クーラントの水温が上昇してきてもラジエーターファンが全く動いていない。おそらくオーバーヒートの原因はこれじゃないだろうか。ヒューズは切れていないのでファンのモーターが壊れてしまった可能性が高い。また、ラジエーターの下にはわずかですがクーラントが漏れている。昨日のオーバーヒートが原因で漏れてきたんだろうか・・。
ラジエーターとファンを交換してみよう
幸いエンジンのほうは大丈夫そうなのでラジエーターと動かなくなったファンを交換してみます。ヤフオクで中古品を5000円で購入しました。
ラジエーターの交換に使用する工具はこんな感じ。
それではさっそく作業開始。ジャッキアップしたほうが作業しやすいですが、ジャッキアップしなくてもOK。まずは車を覗き込んでアンダーカバーを取り外す。
ハート型のコックをひねってクーラントを抜きます。
クーラントが出きったらラジエーターの内部を水洗いしましょう。ホースで30秒ほど真水を流せばOK。
続いてバンパーを外したいのですが、ヘッドライトの下にビスが1本あるのでまずはヘッドライトを取り外さなければなりません。2箇所のビスと1箇所クリップでとまっています。このクリップがくせもので、少しぐりぐりとやりながら手前に力一杯引き抜くイメージ。結構かたいです。
続いてバンパー。上下左右に何箇所かビスでとまっていますが、全部目立つ場所にあるので問題ないと思います。エブリィのラジエーターはバンパーを外せばむき出しになるので比較的簡単に取り外すことができます。
まずは作業をやり易くするためにラジエーターがとまっている2本のビスを外ます。
(STRAIGHT/ストレート) ホースプーラープライヤー 12-0002でサブタンクと繋がっているホースを抜き、
上と下に1箇所ずつある大きなホースを抜きます。ホースが固着している場合はウォーターポンププライヤーが必要。
つまり2箇所のビスと3箇所のホースを取り外せばいいだけ。あとはラジエーター本体を上に持ち上げる感じでスコっと取り外せます。
問題のファンがこちら。通常は水温が上昇したら冷ますためにファンが回ります。
あとはこれまでとは逆の手順で新しい(と言っても中古の)ラジエーターを取り付けるだけ。
最後に新しいクーラントを用意。エブリィは2リットル(1個)あれば足ります。通常のクーラントは水で薄めて使うのですが、そのまま使えるクーラント -40℃ 2L 緑[HTRC3]という、すでに薄めた状態で売ってる便利なやつもあります。
念のためにワコーズの水漏れ防止剤も混ぜておきますか。クーラントに混ぜて入れるだけで水漏れを防止してくれるという優れもの。
尚、新しいクーラントを入れる際にはエアー抜きをしなければなりません。こういうクーラントチャージャーがあると非常に便利。勝手にエアー抜きをしてくれます。
この状態でエンジンをかけ、エアコン(AC)を付けないでヒーター(暖房)をMAXにし、30分ほど放置します。本当はエンジンの回転数を上げるため少しアクセルをふかしながらやったほうがいいのですが、近所迷惑になる場合は暖機運転でも問題ありません。
エンジンをかけて30分ほど放置した後は、エンジンを切って再度30分ほど放置。ここでまたエアーが抜けていきます。水温が冷めたところでエアー抜き完了。オーバーヒートは直ったのか・・?ドキドキの試運転です。エンジンの回転数を上げながら20分ほど走りましたが、ばっちり直りました。私と同じような症状でお悩みの方は是非参考にしてみてください。